未来から今に価値を見出す
- 2015年06月09日
- 仕事M
小さな犯罪を犯して逮捕され、刑務所に入れられた人たちに対して行われた、
ある心理学の実験があります。
心理学者たちに許可をし、当局がそうした人たちに対して実験を行ったものです。
彼らは受刑者たちを二つのグループに分けました。
一つのグループには、砂をある場所から別の場所へ運ぶように命じ、
全ての砂を運び終わったら、
彼らはその同じ砂を、元の場所へ再び戻すように言われるのです。
そして、このことを何度も繰り返すよう彼らは命じられました。
もう一方のグループの人たちは、土を運んで道路を作るように命じられました。
彼らは石や土を運び、道路を舗装したのです。
両グループは、同じ時間に同じだけの仕事をするように命じられました。
第一のグループは、とても抑鬱(よくうつ)的で病んだ状態になり、
第二のグループは、とても幸福でエネルギッシュな状態になった。
彼らは同量の仕事を行っていて、ただ土と砂と石を、一つの場所から別の場所に運んでいた
という点については、同じであったにもかかわらずです。
なぜこんなことが起こったのでしょう?
そこに本当の満足があったから―――
つまり第二のグループは、意味があって有益なことを行っていた。。
彼らは、自分たちが人々のためになることをやっていると感じていた。
彼らは道路を作っていました。
そのことが、彼らにとってはとても嬉しく感じられていて、疲れの程度は、
第一のグループと同じであっても、
精神的には、彼らは疲れを感じることがありませんでした。
抑鬱的になることがなかったのです。
同じ仕事をしていても、積極的にバリバリやる人と、消極的にいやいややる人の違いは、
この違いなのかもしれません。
今していることは、未来の何に繋がっているのか?
それを想像し、イメージすることが大切ですし、
上司は部下にそのイメージを魅せる必要があります。
たとえそれが確実なものでなくても、何のために仕事をするのか、
勉強をするのか、スキルを磨くのかなど、価値ある目的が
必ず必要です。リーダーがその未来をイメージして、
その未来に向かって、今を一生懸命生きていること、
これが、仕事に意味と価値をつくりだし
モチベーションを生み、奇跡すら起こすのではないでしょうか。
どんなことも、簡単ではない。業務に追われ、やることが積算し、
苦しく不満だらけで、面白くなく仕事をするのも、
同じく業務に追われやることが積算していても、
それを、意味あることに変え、楽しく達成感を味わいながらするのも、
その人次第である。
環境や状況や与えられていることが不幸の原因ではない!
仕事の現場を多く見てつくづく思う。
どんなときでも、後者でありたい・・。